[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
デジタル人民元、ブロックチェーン推進、仮想通貨熱が交錯する中国
前略
Libra構想が、デジタル人民元プロジェクトの知名度向上に結びつく
2019年の仮想通貨界隈の最大の話題といえば、Facebookが発表した企業連合によるデジタル通貨Libraの構想である。
では2番目は何かといえば、中国の中央銀行デジタル通貨(デジタル人民元、あるいはDCEP: digital currency electronic payment)ではないだろうか。
2019年6月、米FacebookがLibra構想を発表した。その後しばらくしてから、中国の中央銀行デジタル通貨(以下、デジタル人民元)に関するメディア報道が急増した。
もちろん、デジタル人民元はLibra構想に対抗して作られた訳ではない。だが、Libra構想の反響の大きさをデジタル人民元プロジェクトの知名度向上に結びつけようとした、あるいは意図せずとも結果として知名度向上に結びついたということは言えそうだ。
一方、Facebook側も「Libra構想を止めてしまえば、中国が先にデジタル通貨を実現する」という趣旨の発言をしており、相手の知名度を利用している点では「お互い様」である。
今回の記事では知名度や関心の高さを利用することの是非は論じない。Libra構想の反響を知名度向上に結びつけようとするプロセスから何が読み取れるかを探っていく。
「デジタル人民元」の発行はドルの基軸通貨体制に脅威 FBと米政府は手を組むか
中国の政府系シンクタンク、中国国際経済交流センターの黄奇帆副理事長が講演で、「中国人民銀行が、世界で初めてデジタル通貨を発行する中央銀行になる可能性がある」と発言したことが話題になっている。
技術的な観点では、デジタル通貨の技術はできているので、中央銀行がその発行者になることは可能だ。単純にいえば、多くの種類があるデジタル通貨も基本は同じであり、どれかをコピーすれば新たなデジタル通貨を作ることができる。
政府や中央銀行がデジタル通貨の発行主体になれば、民間主体のデジタル通貨が抱える問題点の多くは解消されるとともに、駆逐される可能性も高い。
民間企業の米フェイスブックが発行を目指しているデジタル通貨「リブラ」は、米国議会で苦労している。米政府や中央銀行はリブラの発行が及ぼす影響を警戒しており、リブラの規制法ができようとしている。そこで、フェイスブックが持ち出してきたのが、中国の脅威だ。
通貨戦争にエスカレートした米中対立、追い詰められているのはトランプのほうだ
<圧力一辺倒のトランプに対し、中国が人民元安など本気のカードを切り出した。ここから先トランプには、負けそうな要素しかない>
米中貿易戦争は、ドナルド・トランプ米大統領が言うように「簡単に勝てる」ものでは決してない――ここ数日で、中国がまたしてもその実力を見せつけた。
そもそもの始まりは8月1日、トランプが、9月から新たに3000億ドル相当の中国製品を対象に10%の追加関税を課すと発表し、合意したばかりの交渉より圧力を重視する姿勢を示したと。
予定どおり9月1日に関税が発動されれば、中国がアメリカに輸出するほぼ全ての製品に関税が課されることになる。
中国は報復に出た。
ブルームバーグの報道によれば、中国政府は国有企業に対して、米国産の農産物の購入を一時停止するよう要請。
アメリカの農家にさらなる圧力をかける動きで、ある米アナリストはこれを「10段階評価で11」の大規模な報復行動だと指摘した。