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中国、成長鈍化は持続性に寄与 金融政策の安定維持=人民銀総裁


中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は21日、多少の成長鈍化は中国経済の一段の安定につながるもので歓迎すべきとした上で、3月の全国人民代表大会(全人代)では成長目標の引き下げが検討されるとの見通しを示した。
ただ具体的な数値目標については言及しなかった。



2014年の国内総生産(GDP)伸び率は前年比7.4%で、1990年以来24年ぶりの低い成長にとどまったが、周総裁は、世界経済フォーラムで「中国の成長が多少鈍化しても、経済が一層持続可能となれば、これは良いニュースだ」と語った。

さらに、これまでの輸出主導の経済成長は持続可能ではなかったとし、再生可能エネルギーへの移行を含め、経済を一段と持続させるために政府が構造改革に集中していることは適切と指摘。
「政府が過度に高い成長率を目指せば、必要な構造改革は遅れることになる。構造改革は一層重要であり、そのためには多少の成長鈍化に甘んずることもやぶさかではない」と述べた。

企業や地方政府が多額の債務を抱えるなか、経済の急激な落ち込みを避けるためにも中央政府が積極的な政策を取るべきとの声もあるなか、周総裁は、国内の一部都市で住宅価格の下落がみられても、全国的には深刻な問題でないため、金融政策の安定を維持すべきとの見解を示した。

住宅市場は循環調整局面にあり、これに対しては金融政策よりも融資比率などマクロプルーデンス政策で対応可能と指摘。
「概して国内経済の平均指標が問題なければ、住宅市場を対象にした特殊な政策をとるのは中央銀行にとって困難」と述べた。

周総裁は、原油など商品(コモディティ)市況の値下がりで中国市場は神経質になっているものの、潜在的なバブルを避けるべく、株式投資家は企業のファンダメンタルズを重視すべきとした。

また石油や天然ガスの値下がりは中国経済の成長や雇用への弾みとなる一方、再生可能エネルギーへの転換を妨げる要因ともなり得ると指摘。
エネルギー価格の下落が新エネルギー資源の開発を妨げ、太陽光や風力など非化石エネルギーへの投資の減退につながりかねず、多少心配していると語った。


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2015年01月22日 ロイターニュースより 掲載元
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