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為替操作国の認定見送りでも、中国が油断できない訳

トランプ米大統領は米紙のインタビューで、近く公表する外国為替報告書で中国の為替操作国認定を見送る考えを示した。
ただ、これで中国が難を逃れるわけではなく、米国は対中貿易赤字の問題に別方向から対処しそうだ。

オックスフォード・エコノミクス(香港)のルイス・クイジス氏は「大局的に見た場合、われわれが難局を抜け出したとは決して言えない。
為替はひとつの問題だが、米国があきらめたとは考えていない。
それどころか、対策を検討し始めるだろう」と話す。

トランプ氏は為替操作国のレッテル貼りを控えることで、北朝鮮の核開発問題への中国の協力を引き出そうとしているようだ。
中国が最近、為替介入を行っていないことを評価した側面もある。

中国外務省の陸慷報道局長は13日、同国は輸出促進を狙いとした通貨切り下げ競争を行わないと繰り返し、「米国と均衡のとれた貿易関係を促進するため、喜んで協力を拡大する」と述べた。


トランプ氏は昨年の大統領選期間中、中国をすぐに為替操作国に認定すると述べていた。
今回は姿勢を後退させたが、これは対中貿易赤字の縮小に向けた手綱を緩める兆しではなさそうだ。

米商務省は先月、中国を「市場経済国」として認めるかどうかの調査を開始した。
世界貿易機関(WTO)の規則では、認められれば他の国々は中国からの輸入品の一部に反ダンピング措置を採ることが制約される。

米商務省はまた、貿易上の不正行為や、それが米国の貿易赤字に及ぼす影響も調査している。

調査会社ノース・スクエア・ブルー・オークのジョナス・ショート氏は、トランプ氏は、中国叩きなどに共感した支持者からの人気が衰えるようなら、直ちに手のひらを返して敵対的な姿勢に転じると予想する。

またアナリストらによると、米財務省は新たな陣営が整い次第、半年に一回の為替報告書で用いられる3つの基準を見直す可能性がある。
オバマ前政権下で昨年10月に発表された報告書では、中国は為替操作国認定の3つの基準のうち、対米貿易赤字の規模という1つの基準しか満たしていなかった。次の報告書は今年10月に発表される。

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2017年4月16日 ロイター通信より
掲載元:http://jp.reuters.com/article/us-china-currency-idJPKBN17G072?utm_campaign=trueAnthem:+New+Content+(Feed)&utm_content=58f049cc4cef30000797f409&utm_medium=trueAnthem&utm_source=twitter

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