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人民元改革、中国の踏み出す一歩小さく

トウ小平が約40年前に中国で「改革開放」政策を推し進め、市場経済への移行を始めた際、同氏は自らの改革を「渡り石を探りながら川を渡る」ようなものと例えた。
人民元の鳴り物入りの国際金融市場へのデビューに関して言えば、中国は川の小石の上に一歩を踏み出したに過ぎない。

国際通貨基金(IMF)が31日に公表したデータによると、第4・四半期の人民元の外貨準備全体に占める割合は1%強だった。
IMFは今回初めて外貨準備における人民元の割合を公表。
約850億ドル相当の人民元外貨準備は、カナダドルの半分に過ぎず、ユーロの1兆6000億ドルやドルの5兆1000億ドルに比べるとほんのわずかだ。

中国政府はこれまで、外国中銀との通貨スワップ協定の拡大や人民元建て貿易決済の推進、国内株式・債券市場の海外投資家への開放などを通じて、積極的に人民元の国際化を推し進めてきた。

IMFはこうした取り組みを評価し、昨年IMFの特別引き出し権(SDR)に人民元を採用した。
これは、人民元が国際通貨としてIMFの「お墨付き」を得たことを意味する。



もちろん、元の国際化は緩やかに進む。
ただ、これまでのところさほど大きな進展がみられないのは、人民元に対する国際的な信認が低下していることを示しているかもしれない。
習近平国家主席は自由化に消極的で、国際化の流れに逆行する。

中国当局は2015年、国内株価の大幅下落を受けて様々な措置を講じたが、株価は下げ止まらなかった。
その後の元安抑制に向けた為替介入で、中国の外貨準備は約1兆ドル減少した。
最近では、資本流出を阻止するために、企業や個人の国外送金の規制強化に躍起だ。

人民元建ての貿易決済はむしろ減少している。
国際銀行間通信協会(SWIFT)によると、貿易や投資の決済に使われる通貨のシェアで人民元は、2016年12月に1.7%と、2015年の2.3%から低下した。

今後、人民元の世界的役割は確実に増す。ただ、中国当局が自由化に再び前向きにならない限り、国際化に向け中国が小石の上に踏み出す一歩は小さく、向こう岸はずっと先だろう。

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2017年4月4日 ロイター通信より
掲載元:http://jp.reuters.com/article/column-yuan-reform-idJPKBN1760A2?feedType=RSS&feedName=topNews&utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter&sp=true

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