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国債格下げ 米は最後まで抵抗


一呼吸おいて、時間をかけて考えて欲しい―――。
複数の関係者によると、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が格下げに踏み切る数時間前、米財務省はこうした内容の要請をしたという。






~中略~

米国債は何があっても金利が付き、必ず返済される、世界で最も安全な資産という地位を守り続けてきた。
これがドルへの信認に繋がり。世界から「基軸通貨」と認められる体制を支えてきた。
だから、米財務省は史上初の格下げに最後まで抵抗したのだ。

だが、世界経済は戦後、日本やドイツが成長し、近年は中国等の新興国が台頭している。
米経済の存在感は薄れ、ドルの価値も下がり続けている。
主要国通貨に対するドルの価値を示す「ドル・インデックス」は2002年初めに比べて4割減った。
追い打ちをかけたのは、08年秋のリーマン・ショックを契機にした金融危機だ。
深刻な不況から脱する為、オバマ政権は7870億ドル(約62兆円)という史上最大の財政出動による景気対策を打ち出した。

~中略~

今、財政出動のつけは巨額の債務として米政府に重くのしかかる。
14.6兆ドル(約1140兆円)もの借金が米国債の信用を失わせ、ドル没落の駄目を押そうとしている。
市場は既に格下げ前から「ドル離れ」に走り、オーストラリアやブラジルの通貨はドルに対して急上昇している。
日本円は1ドル=80円を上回る「超円高」が定着する勢いだ。

~中略~

史上初の米国債格下げは70年近く続いてきたドル基軸通貨体制の落日を象徴している。


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掲載元:11年8月7日 朝日新聞より
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