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2008年北京オリンピック以前より中国と日本を行き来しているスタッフが様々なニュースを織り交ぜ人民元の価値をプロデュース!人民元の底力をご覧下さい。
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中国、成長減速でも元切り下げは回避


中国は成長が急速に鈍っているばかりか、輸入も次第に減少している。
諸外国にとってはダブルパンチだ。ただ幸いなことに、中国には人民元安による輸出押し上げを避ける相応の理由がある。
仮に人民元が切り下げられれば世界経済にひどい影響が及ぶところだ。



人民元は3月初旬までの4カ月間に対ドルで下落し、足元では下げ止まっている。
とはいえ、実質実効レートでみると2008年の金融危機前から33%も高い。
中国の輸出競争力の低下は明らかだ。
それにもかかわらず李克強首相は最近の英紙フィナンシャル・タイムズとのインタビューで、当局は人民元のこれ以上の下落を「望んでいない」と述べ、輸出促進ではなく内需拡大を目標に掲げた。

元切り下げを回避する、より差し迫った目的は、債務という巨大な宮殿にひびが入るのを食い止めることかもしれない。
国際決済銀行(BIS)の試算では、中国の対外債務残高は1兆ドルを超え、その大半がドル建てだ。
人民元が下落して資本流出が加速すれば、中国企業は負債の圧縮やデフォルト(債務不履行)を余儀なくされ、経済成長が急激に落ち込む恐れがある。
中国は人民元を国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の構成通貨に加えるよう求めている。
輸出てこ入れのために為替を操作した、と再び非難されれば、こうした取り組みも台無しになるかもしれない。

どのような理由であれ、中国政府の人民元相場の安定を維持するという決断は、諸外国を安堵させるだろう。
人民元が切り下げられれば他の国の輸出競争力は低下する。
そうなれば破滅的なことになるだろう。
世界的に所得はなかなか伸びず、貿易量は所得のその低い伸びにすら追いつけないでいる。
よい例が中国だ。
第1・四半期の7%という成長率は立派な数字ではあるが、先進国、新興国いずれの業者にも中国に輸出する機会をほとんどもたらさなかったとかんがえられる。

中国の景気減速は不可逆的な流れかもしれない。
しかし中国政府は人民元の切り下げを避けることにより、成長が「耐えられない軽さ」に陥るのを瀬戸際で防ぎ続けている。


●背景となるニュース

*中国の李克強首相は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)との最近のインタビューで人民元の切り下げを否定した。
李首相は「人民元のさらなる下落は望んでいない。
通貨安に頼って輸出を押し上げることはできないからだ」と述べた。また「むしろわれわれが必要としているのは内需の押し上げだ。
それ以外の方法で中国経済の構造を調整するのは難しいだろう」とした。

*中国国家統計局が15日発表した1─3月期の国内総生産(GDP)の前年比伸び率は7%で、2009年第1・四半期以来の低水準となった。

*人民元の対ドル相場は昨年終盤から下落し、3月初めまでの4カ月間で2.5%下げた。
その後は約1.3%上昇し、1ドル=6.1962元前後となっている。


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2015年4月17日 ロイターニュースより 掲載元
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